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【花咲爺の業務改善体験談】業務システムは何を支えているのか知らない?!

昔話ではあるが以前の勤めていた会社で新たに引き継いだ仕事で業務システムの改善が必要になった時の話である。

そのシステムの開発を行い引続き運用・保守をお願いしているSIベンダーに改善をお願いしたところ話がうまく通じないのである。
このシステムには、当方がある取引先に加工外注する際に必要な計算を組み込んでいた。だが、より良い計算ロジックを取引先が考えた為、その計算に必要なデータを取引先に渡し、計算結果を当方のシステムに取込んで、その後の処理を行う、という流れを考えていた。しかし、それをSIベンダーのSEに理解してもらえなかったのだ。

 

よくよく話を聞くと、その担当者はこの業務システムの構成やプログラムについては理解していたが、そのシステムがどんなビジネスをサポートしているかの理解が少なかったのである。当然、その取引で使われる言葉の意味についても理解が浅く、何をどうしたいのかがわからなかったようであった。

 

共通理解の重要性とは

当方からは、ビジネス上の変更が必要な背景や急ぎ対応して欲しい状況の説明ばかりしていた。また、このシステムのインプットやアウトプットについては理解していたがシステムの中身やロジックについてはほとんど理解できない状態だった。これでは話がかみ合わない訳である。

 
 
そこで、SIベンダーの担当者を取引先に連れて行き、どんな加工を取引先に依頼しているか見てもらうことにした。
同時に、このシステムに組込まれたロジックと、取引先が考えたロジックの違いと、このシステムに組込まれたロジックの前後でどんな処理が行われているのかの説明をSIベンダーの担当者にしてもらった。
 

これによってようやく、当方とSJベンダー及び加工依頼先の3者が一体何をしたいかの共通理解ができ、それぞれが説明すべきことやしなくてはならないことが理解できるようになったのである。

 

普段は会話することもないシステムの開発や運用・保守する人と、加工外注先の人。そして商社の人。それぞれが自分の担当する業務の枠を乗り越えて相手がどんなことをしているのかを理解し、今回のシステムオーナーからの要請の応えるためにはどのような相互理解が必要かが明確になった。このような状態を普段からとれていたら「いざ鎌倉」といったときにバタバタすることなく円滑な対応ができるのだろう。

 

花咲爺

 

 

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