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業務改善を妨げる4つの「不」

業務改善を進めようとする際、あなたは多くの壁にぶつかることになると思います。
そのなかでも、上長や現場の協力が得られない…なんてお声はたびたび耳にいたします。
今回はそんなお悩みについて少しお話をいたします。

4つの「不」の話は、営業を経験された方であれば耳にしたことがあるかもしれません。
顧客が購買をためらう「不信」「不要」「不適」「不急」の4要素。
受注のためにはこれらを上手く取り除くことが必要であるとする考え方です。
これらは業務改善のシーンでも同じことが言えるかと思います。

1.不信

営業の場合であれば、お客様が警戒している状態。
「どこの馬の骨とも分からない奴の話など信じられないし、聞く気もない」状態です。
業務改善の場合、あなたが社外のコンサルタントの立ち位置であればまさに近しい状況となるでしょう。
社内の人間として業務改善の実施をするのであれば、顔や名前は知って貰えているケースのほうが多いかと思います。

ここで両者に共通するとすれば、受け手の「そんな旨い話があるわけない」という気持ちです。
人間は心理的に「得をすることよりも損をすることに過敏に反応」します。
いくらあなたが「残業時間が減るよ、システムが便利になるよ」と訴えても
そうならなかったときのムダな労力、不安が先に立ってしまうのです。
もしかしたら過去の改善活動に失敗した経験から否定的になっている、なんてこともあるかもしれません。

これを突破するために必要なのは、定量的な数値や、他の顧客のリアルな声です。
現状を見える化し、改善活動に必要な負荷を説明し、想定される改善効果を検証します。
場合によっては協力を得やすい自部署等をパイロットにし、改善実績データを用意します。
こうして今回の業務改善活動の目的を説明します。

「そんな旨い話が…」を「そこまで言うなら…話は聞いてみようかな?」に変えるのです。

2.不要

営業であれば、商品が全く顧客の役に立たないものである状態。
「どれだけ良いものだとしても、いらないものはいらないよ」状態です。

業務改善において、実はこの壁は案外突破しやすい問題だったりします。
潜在的なニーズも含めれば、ほとんどの人が自分の業務(または部署、会社)を良くしたいと思っています。(…この「良くする」の基準は「残業時間を減らしたい、評価される仕事をしたい、もっとお客様に喜んでもらいたい、楽がしたい」と様々ですが)業務改善が不要な会社なんてありません。

大切なのはそれを気付かせること。
今回の業務改善活動の目的(ゴール)を明確に設定し、個々のニーズとどう結びつくのかをイメージさせることです。

3.不適

営業であれば、商品が顧客のイメージの枠からはみ出している状態。
「本当に使いこなせるのか?ここまでのものが必要か?」状態です。
予算、負荷、リソースや期間もトリガーになり得ます。

ここで必要なのは丁寧な説明です。
他の改善計画との比較を提示し、あなたが提案する改善活動がゴールに対し最善であることを示します。
定性的なリスクの洗い出しや、具体的な費用対効果の算出が有効となります。

4.不急

ここまでくればもう一歩、タイミングを検討している状態。
「必要なのは分かった、いずれは必要だ…でも今すぐ(他より優先して)必要か?」状態です。

実はこれは、昨今のコロナ禍のように突発的に発生した緊急対応的な改善活動には当てはまりません。
システムの保守期限のように、期限が決まっているものも同様です。
「いつまでに」が決まっている場合、不急のクリアは容易なのです。

ではそうではない場合はどうでしょうか。
本当に優先すべき事項が他にあるのであれば、人には時間は操れません。
前述した通り業務改善のニーズが尽きることはありませんので、じっくりと機を伺ってみてもいいでしょう。
現状を見える化し課題をきちんと把握出来ていれば、改善計画も短期での効果が見込めるものや費用対効果の大きいもの、選択肢はたくさん見えてきます。
スケジュール、マイルストンをたて、無理のない改善計画を策定しましょう。

最後に気を付けなければいけないのが…本当は不急が原因ではない可能性です。
いってみれば「後回し=優先度が低い≒関心が薄い=面倒くさい」というケース。
現場の業務担当者は日々の業務に追われるなかで、本音を言えば1分たりとも業務改善活動になど時間を割きたくありません。その効果が信用出来なければなおさらです。
つまり1~3のどこかで、まだ納得していない可能性があるのです。
どうしても「不急」が突破できないときは、一度1~3に立ち返ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

業務改善を妨げる4つの不を突破するには
・現状の見える化
・明確なゴール
・理論に裏付けされた改善計画
が必要である。

BPデザイナーズがご紹介する業務改善手法「BPEC」は、担当者様・対象部門の社員様の負担を最小限に抑えながら、短期間かつ低予算で業務の見える化を実現します。
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