【BPデザイナーズブログ】Society5.0時代に向けた中堅・中小企業の戦い方

WEB2.0が提唱されたのは2005年。この15年ほどで消費環境は大きく変化しました。読書が趣味の筆者の場合、これまで紙媒体の書籍を本屋で購入したり図書館で借りていたものが、2007年にサービス提供開始したKindleの普及によって、本屋で書籍を購入しなくてもタブレット内で自由に読書を楽しめるようになりました。また、近年のサブスクリプションサービスの普及によって消費環境はさらに変化を遂げます。定額で消費者は様々な商品を利用可能になる一方で、「購入」することに対するハードルは高くなりました。例えば、定額サービスでは本当に欲しかった商品はサービス対象外になっている場合もあります。その場合に、その商品を購入するか、定額サービス対象内の別の商品で代替するか、という判断が発生するようになります。満足度の高さと金銭的負担を比較して、「そこそこの満足度」を低負担で手に入れようとする志向が高まったのです。

さらに、ソーシャルメディアサービスを基盤とした様々なプラットフォームの整備で、書籍に限らず、動画投稿サイト、写真投稿サイト、自身の作品を簡単に販売可能なECサイトなど様々なプラットフォームが発達してきました。これによって、誰にでも「自分のコンテンツを発表する」場を得ることが可能となったのです。プロフェッショナルではない素人発信のコンテンツを手にする環境が整ってきた事実も、低価格化志向の強化を後押ししています。

一方で、こうした素人発信のコンテンツが参入しにくいマーケットも存在します。それは企業がもつ独自の優位性が重視される分野です。例えばプロの小説家には編集者がいて校正者がいますが、素人小説家にはそれが存在しません。当然、「出来栄え」も玉石混合といえます。プロフェッショナルでないということは、すなわち、企業の裏付ける「品質に対する信用」がない状態、と言うことができます。芸術・娯楽分野ではそれも許容されますが、生活に密着する「食」や「住環境」、「医療」、「移動」など安全と安心が求められる分野においては、品質に対する信用が非常に重要となります。

また、現在政府が提唱しているSociety5.0では、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムによって開かれる社会を目指しています。内閣府の解説するSociety5.0の事例では、IoTで収集した人体の生理計測データや医療現場の情報などのビッグデータをAIが解析して、健康促進や最適な治療を促すなど、「食」「医療」「交通」「ものづくり」といった様々な分野でロスや二酸化炭素排出量を減らし、個々の多様なニーズに対応していく未来像が描かれています。


画像引用:内閣府「Society 5.0」

従来の商品・サービスに必要な要素であった「安全・安心」に加えて、「必要な時に、必要な量だけ、必要な人へ」提供する仕組みによって、利便性のみならず社会課題の解決を目指すものです。こうした未来像の実現は、大規模プラットフォームやデータを有する大企業と公的機関との連携を中心とした取組みになるように感じられます。個人はもとより、中小企業においても参入障壁の高いビジネスモデルとなるでしょう。

では、芸術・娯楽分野における個人発信者の台頭、Society5.0における主要産業への大企業の経済的優位性に対して、中堅・中小企業はどう対抗していけば良いのでしょうか。

まず、新たな技術や仕組みを自社のビジネスに取り入れていく方法があります。
製造やサービス提供などの主活動においては、AIやロボットなどの新たな技術を取り入れて生産性や品質を向上することなどが挙げられます。例えば、ICT技術の活用したオンライン診療や、ドローンを使った農薬散布など、高齢化や地域格差などの社会問題を新技術で支えようとする商品・サービスの提供は既に始まっています。

また、販売やマーケティングなどにおいてECやソーシャルメディアネットワークを活用するといったケースもあります。例えば、先述の「個人発信者の台頭」を逆手にとって、有名な動画配信者や写真投稿者をインフルエンサーと位置付けて自社商品の広告塔に起用したり、発表されたコンテンツを権利購入して利用したりと、自社ビジネスに取り込むカタチで利用している例も既に多く存在しています。

IoTやAIで起こる製造業の革新は、第4次産業革命とも言われ、サイバー空間とフィジカル空間の融合は情報制約や物理制約を克服することで多くの新たな財・サービスを生み出すと考えられています。それらは既存のビジネスを根本から覆す破壊的イノベーションとなり得ます。新たな技術に対応しきれないままのビジネススタイルでは、いずれ市場からの退出を余儀なくされるでしょう。企業が取り組むビジネスのカタチを、環境の変化に併せて大きく変化すべき時期が来ているのかもしれません。

コロナ禍においてテレワークの浸透というICT環境整備を余儀なくされた企業は多いでしょう。
しかし、これからの時代へ向けた技術的対応への取組みを始めるきっかけとなるのではないでしょうか。

K-Akiba

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