不要なものとはいったい何か?
コロナ禍になって「不要不急の外出」と言う言葉が
一種のトレンドワードになっているのではないでしょうか。
人が動けば、感染が拡大する。
ウィルスは人が運ぶもの。
だから外出を控えると感染も収束する。
このような考えからでしょう。
しかしこれを守らない人がいます。何故でしょう。
《不要不急の定義とは?》
外出する人はわざわざ反発して外出しているのではなく「不要不急」の定義が人によって違うからです。
もっと言うならば「生命維持以外の外出は避けてください」としましょう。
しかし働きに出ることも、その人にとっては生命維持のための行動です。
もっと狭めて「食料の買い出しと病院以外は外出禁止」としましょう。
これはわかり易いです。
そうなると食品販売にかかわるところと医療関係以外は、
テレワークができないのであれば休業してくださいと言っているようなものです。
「制限をかける」と「補償をする」はセットでなければなりません。
だから「不要不急」は個人の判断に任せるしかありません。
「不要不急」と言うだけでも、外出は減ると言えば減ります。
《世の中に不要なものは存在するのか?》
さて「不要不急」がセットになっていますが、意味はまるで違います。
「不急」=「急がないもの」、「不要」=「要らないもの」
不要な外出ってなんでしょうか?
散歩?
これも気分転換とか健康維持とか、人によっては要るものです。
家にいてもつまらないから、何となくフラフラ出かける。
これは不要っぽいですけど、やっぱり当事者にとっては要るものかもしれません。
世の中に不要なものはあるのでしょうか?
世の中に存在する多くのものは、無いよりあった方がいいもので、
必要不可欠かと言えばそんなものは少数です。
スマートフォン、パソコン、自動車
必要不可欠の人もいれば不要の人もいます。
東京寄席組合や落語協会、落語芸術協会は、都からの無観客開催の要請文に対して
「大衆娯楽である寄席は『必要なもの』に該当すると判断した」と説明しました。
娯楽が真っ先に不要なものと見られがちですが、これを生きがいにしている人、
そしてそこで働いている人、その人たちにとっては必要なものです。
「今じゃなくていいでしょう。」という不急は理解できるのですが、
「要らないでしょう」と言う言葉はあまりにも酷です。
それをやって来た人、それに生かされている人を否定するようなものです。
人間は生きていればいいのでしょうか。
憲法第25条は
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」
と言っています。
もちろん優先順位はあります。
命を犠牲にして文化を守るのは本末転倒です。
しかし今回の不要不急を通して不要ということを改めて考えさせられました。
《不要な業務は存在する》
但し、不要な業務は存在します。
不要な業務とは最終的に会社にとって何の利益ももたらさない業務です。
何故、不要な業務が存在するのでしょうか?
それは指示した時は必要だったが、既に必要なくなってもやり続けていたり
本人はよかれと思って勝手にやっていたりするようなものです。
これに関してはしっかりと見つけ出し判断した方がいいでしょう。
言葉はいろいろと難しいのですが、その裏にあるものは人権ですね。
そこを考えて「不要」だけでなく、いろいろな言葉を選ぶ必要があるでしょう。
少なくとも今回のコロナ禍でのメッセージは、
「不要不急」ではなく、「不急な外出」でよかったのではないでしょうか。
ハリー
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