【BPデザイナーズブログ】改善活動と改善マインド

当社のBPECは業務実態の可視化ツールでありソリューションである。
様々な業種、企業規模、業務改善目的で多くの企業や官公庁などへ導入・活用されている。
BPECは次のような全体の流れの中、主に3~5の局面で活用されている。
また当社ではそれ以外にも研修や実地支援を行うことで全1~6のプロセスに携わっている。

<業務改善プロジェクトのよくある流れ>
1. 可視化推進チームの組成
2. 調査部門のキーパーソンとの方向性共有
3. 関係者とのプロジェクトキックオフ
4. 定量調査・定性調査による業務実態の可視化
5. 課題形成と解決コンセプトの策定
6. 課題解決の分担と方策選定と解決活動

これまで当社では様々な業務改善プロジェクトに直接的・間接的に携わってきた。
当然その中にも素晴らしい成果をだしたプロジェクトとそうとは言えないプロジェクトがあった。
概ねのプロジェクトで踏むステップは上記1~6で大きな違いはほとんどない。
では、それらを分かつものはいったい何だったのだろうか。

以下は、筆者の経験則であり漏れなく洗い出せたとは言えないがざっくりとした考察だ。
結論としては、マインドの分野にその違いが現れてくるように思う。

『方針策定』段階(”よくある流れ”の1~3)でよく見られる危険信号と留意点

業務改善の目的が「業務改善すること」のような低温で抽象的な文言が掲げられてる場合や、業務改善事務局に対象部門が乗っかっていて自分たちは単に調査される側だと思っていたりする場合など、そのような状態で業務改善プロジェクトが進むと、次のようなことが弊害として現れはじめるだろう。

・ 当事者の目的意識が次第に希薄になり、活動に興味を失う
・ 関係者の協力が得られづらくなる、反対派が強くなる
・ 進めるために本質的ではない説明や作業を要するようになる
・ 業務改善プロジェクトの事務局側のモチベーションが低下する
・ 調査だけして改善に着手する前にプロジェクトが尻すぼみ化する

このようにならないためにどう留意したほうが良かったのだろうか。
①モチベーティブな目的の作成
②オーナーシップの所在の明確化

まず「モチベーティブな目的の作成」について。
2つあって、ひとつは「業務で消費される資源や手間をこの業務改善プロジェクトにより削減し、その削減された資源や手間をどのような領域に投下するのか」ということがうまく明文化された目的にしたいというもの。成功プロジェクトの多くでは、業務改善で得られた資源を”企業や社員の成長”、”働きがいのある職場環境の構築”や”社員のモチベーション向上”などポジティブな方向に置かれることが多い。もうひとつは、スコープを小さくするという手だ。「○○の導入に向けた適応箇所の抽出調査」のように具体的に極限まで絞ることで、関係者の理解も関心も集中力も素直にプロジェクトへ注入できるようになる。

次に「オーナーシップの所在の明確化」について。
業務改善事務局と協調して自分たちの業務改善目標を成し遂げたい当事者部門という構図を作ることが重要だ。そのためには、その立場そのものを事前に合意すること、重要ステップにおいて調査当事者部門の内部ディスカッションによる意思決定を行ってもらい、当事者部門の当事者意識を刺激し続けることが必要になる。

次に『調査分析と課題形成』(”よくある流れ”の3~5)で見られる危険信号と留意点

実地調査段階で調査対象の実務担当者に活動趣旨が伝わっていなかったり、活動に対しての反対勢力がいたりする場合など、そのまま業務改善プロジェクトが進むと、次のようなことが弊害として現れはじめるだろう。

・ ターゲットの情報を集めることに必要以上に手間と時間がかかる
・ 些末な事項への指摘が膨らみ、目的以外の留意事項が溢れ活動を進めづらくなる
・ 調査結果と次の展開への合意が形成しづらくなる

このようにならないためにどう留意したほうが良かったのだろうか。
①オーナーシップの所在の明確化
②HMWファシリテーション

まず「オーナーシップの所在の明確化」について。
これは前述したとおりだ。

そして「HMWファシリテーション」について。
HMWとは、人々が問題に対峙する時にしばしば起こる「無理(反射的に/そもそも前提として)」という反応をポジティブに解決の方向に導くための思考・ファシリテーション方法だ。
GoogleやFacebookでも採用されている昔からあるテクニックで、How might we …(ハウ・マイト・ウィー)の頭文字をとったもので、日本語でいうと『どうしたら我々は○○することができそうか』という意味だ。
人は「can(できるか)」「should(すべきか)」とするとネガティブな発想に陥るが「might(できそうか)」という言葉を選択することで楽観的に考え・議論参加できるようになると言われている。
このHMW形式で問題をとらえて課題形成していくとその後の施策検討に繋げやすく、また人々の気持ちもひとつにしやすくなる。
もしHMWを実践してみて有用な意見がどんどん引き出せてくれば、チームがポジティブになっていくのを感じられるはずだ。

最後に『課題解決』(”よくある流れ”の5~6)で見られる危険信号と留意点

解決施策の推進者役を業務改善事務局と調査対象部門とで投げ合ってしまっていたり、改善施策そのものに予算が見込まれていない、またはコストをかけることは本末転倒だという空気が流れている場合、そのまま業務改善プロジェクトが進むと、次のようなことが弊害として現れはじめる。

・ 部門横断的な課題と部門固有の課題に切り分けられておらず合理的な施策にたどり着かない
・ ソリューション知識のない人同士が議論を続け、前に進まなくなり閉塞感が漂う
・ 実務担当者の努力で解決する空気感が漂ってくる
・ 個別最適化の論理だけで施策化できそうなものが、そもそもの目的から外れて実行されていく

このようにならないためにどう留意したほうが良かったのだろうか。
①オーナーシップの所在の明確化
②外部との積極的なコミュニケーション

1つ目の「オーナーシップの所在の明確化」について。
これは何回もでてきた。これもこれまで前述したとおり、基本的には、調査対象部門に存在している課題はその部門でオーナーシップを持つべきだ。
しかし、ある課題が他の部門にも存在していることも非常に多く、そのような場合は、事務局側がその課題を引き取り、分析したうえで然るべき部門へ受け渡していく必要がある。
その切り分けが重要だ。
課題を社内で分担できた暁には、業務改善事務局は全体の進捗をしっかり把握することも忘れてはならない。

2つ目の「外部との積極的なコミュニケーション」について。
解決施策の検討のはじめには、まず情報を集めたほうが良い。
知っていることから解決策をだそうとしても最適解にたどり着くのは難しいため、知っていることを広げてから解決策を出すように心がけると良い。
社内だけでブレストをするのではなく、専門事業者から広く・深い知見を獲得するほうが最終的にトータルコストは抑えられるかもしれない(手前味噌だが、BPECのアウトプットを使えば、解決施策にこれだけコストを掛けても全然ペイできそうだということがわかるので、活用してもらいたい)。
様々な技術がうまれ、新しいソリューションが常にうまれている外部にアクセスするのは非常に有用だ。

終わりに

さて、ここまで成功プロジェクトとそうとは言えないプロジェクトを振り返ってみたが、留意点としては、次のような事項がでてきた。

<留意点まとめ>
・ モチベーティブな目的の作成
・ オーナーシップの所在の明確化
・ HMWファシリテーション
・ 外部との積極的なコミュニケーション

当社のBPECは業務改善サイクルにおけるプラクティスを効果的なメソドロジーとして実装されたものであり、BPECそれ自体も継続的に改善されてきている(実はBPECの思想・様式・方式の中でサポートされているものもある)。
留意点まとめにある内容についても少し意識して業務改善活動を進めてもらいたい。

Sherpa

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