ビーペックで始める業務改善スタートガイド



業務改善は “いたちごっこ”

業務改善は多くの会社で1度は経験されたことはあるのでないでしょうか。昔で言えばQCサークル活動もそれに当たりますが、現在もQCサークル活動を実践している会社もあると聞いています。
業務改善は無駄を排除したり、業務を効率化して場合によってはコストダウンにつなげたりします。
しかしながら本当に業務改善はうまくいっているのでしょうか。

《業務はすぐに非効率化に逆戻り》

冒頭で業務改善は1度くらいは経験されたことはあるのではと言いましたが、
では、改善効果はどのくらい持続しているでしょうか?
「あの業務改善以来、ずっと良い状態が継続してます!」と言う言葉は、
ほとんど聞いたことがありません。

それ以前の問題として業務改善活動自体が失敗したというのもありますが、
ここでは改善施策を導入して実施したとしましょう。
とりあえずは業務改善活動自体は成功したとします。
私は業務は生き物だと思っています。例えば取引先が変わったり、
扱う商品やサービスが変わったりの外部要因と組織変更や新しい要員の採用など
内部要因により、業務と言うものは常に変化していきます。

また、担当者は前任者に引き継いだ通りに実施せずに、
自分のやり易いやり方に変えてしまうかもしれません。
このように環境がどんどん変化する中で、業務を改善した状態で
維持することは非常に困難だということがおわかりいただけると思います。

《業務が異常でもアラートは鳴らない》

業務を改善した状態で維持できないのであればどうしたらいいのでしょうか?
その解決の方法は業務のモニタリングです。
工場ではモニタリングができているところがあると思います。
人手によるものでは無く、工場のラインが自動的に流れるようなところで、
異常が起こるとアラートが鳴るようにものです。

これがホワイトカラーでも可能なのでしょうか?
全てがPC上で管理され、その流れが監視されている状況なら不可能ではありません。
既に業務プロセスをモニタリングする機能を有するシステムは存在しています。
そして業務上の異常(主にジョブの滞留)があった場合は警告するような仕組みです。

自動的に業務のボトルネックを検出して教えてくれるなんて、
これさえあれば日々の業務改善が可能だ、と思うかもしれません。
もちろん、これはこれで必要な機能ですし、導入できるのであれば
された方がいいと思います。
では何故そんなに浸透していないのでしょうか?

それはコンピューターに依らない手作業がまだまだたくさんあるからです。
これからはテレワークの時代なので、多くの業務をPC主体にする傾向はあり、
これからはもっとPC化が進むとは思います。
ただ、現状は手作業というものが存在する限り自動的なモニタリングは難しく、
PC及び手作業の全ての業務を監視しなければならず、そのこと自体が非現実的で
業務がどんな状況になっても決してアラートが鳴ることがないということです。

《ボトルネックは自ら見つける》

業務が異常になっていても誰も気が付かないかもしれません。
そしてそれを放置するとあっちこっちで異常が起こり、
気が付いた時には手が付けられなくなっているかもしれません。

モニタリングしてできることは定例調査と分析です。
日々数値を記入している企業もあれば、たまにアンケート調査をする企業もあります。
それらの数値を定期的に集計して分析をします。
ここで重要なのが集計 → 分析 → ボトルネック調査をパターン化することです。
意外とあれもこれもとやりがちで、毎回違った集計や分析をするので、
悩んでしまって先に進めなくなり、結局面倒になり改善活動が継続しない場合があります。

収集できる数値は決まっているので集計もいつも同じにします。
次にその集計した数値を見て、何をもって異常値かを決めます。
例えば、売り上げは全然上がっていないのに工数がどんどん増えている。
これが分析結果で見えることです。
それでは、工数が増えている原因はなにか?
その原因がボトルネックになっているはずです。

ひとつの例をあげると、同じように売り上げが上がっていないのに、
工数だけがどんどん増えている業務がありました。
この原因は扱う数量は変わっていないのに、伝票の枚数が格段に増えていたのです。
すなわち小ロットに移行していたということです。これがボトルネックです。

業務は常に変化し、そこから異常値を見つけ、それを改善して、
また業務が変化し、新しい異常値をみつけ、そして改善する。
これを永遠に続けるだけです。
まさに業務改善は終わりのない “いたちごっこ” と言うわけです。

ですから業務改善活動自体をいかに効率的にやることが重要だということになります。
まさに、業務改善活動の改善が必要なのかもしれません。

■BPEC Prject V5.0


簡単に短期で業務を可視化して、問題を抽出するツールです。
システム導入の際に、システムベンダーに要望を伝える上でも一度お試しください。
商品詳細はコチラ

■業務改善メールマガジン

次回のメールマガジンは、業務改善の壁シリーズ『改善効果の壁』を配信予定です。

お金の壁を越えるためには改善効果の提示が必要だと配信しました。
言うは簡単なのですが、実際に改善効果というのはどのように計り、
どのように算出するかを配信したいと思います。

ご覧になりたい方は下記よりご登録をお願いします。
メールマガジン登録

BPデザイナーズでは各種セミナーや体験会も開催しております。
ご興味があれば下記よりお申込みください。
BPデザイナーズ各種セミナー



最新Blog
  • 2022年12月15日(木)

    景気の波から学ぶ

    景気の波というのは一定の波形で浮かんだり沈んだりしています。 有名な景気循環論として4つの循環があります。 【キチン循環】 短期波動で在庫変動が起因によって起こ

  • 2022年11月17日(木)

    プロセスマイニングの落とし穴

    緊急事態宣言も解除され、コロナ禍も落ち着きを見せてきたかのように思える昨今 企業や、そこで働く人々のあり方には大きな変化が求められている。 働き方改革、DX、ニ

  • 2022年10月26日(水)

    オンラインな世の中を想像してみる

    先日、いつも行く飲食店に行きました。 行く道中にいつも混雑しているお店があり、 行きつけのお店も席があるかどうかが新型コロナウイルス蔓延前の話でした。 しかしな

メルマガ登録

BPデザイナーズでは、業務改善に関する事例やポイントを解説するメルマガを発信しています! 登録はこちら