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同調行動の善し悪し


コロナ禍において日本では営業自粛や外出禁止に関して、
強制力が無いにもかかわらず大多数の人がそれに従いました。
これが日本にある同調行動や同調圧力の結果だったのではないでしょうか。
人に同調することで “主体性が無い” と批判されることもあるとは思いますが、今回の件は功を奏したことにもなると思います。

《なぜ人は群れるのか》

これは皆様がご存じのように、日本は農耕民族で村社会です。
みんなで協力して生活する習慣があります。
その習慣が根付いて今に至っているのでしょう。
つまり群れたがるし群れなければ安心できないという感情の中で、
仲間外れにならない手段として同調行動が生まれたものだと思います。

日本は新入社員を一括採用するので、そこに “同期” という絆が生じます。
詳しくはわかりませんが、これも日本独特なのでしょうか。
同期とは、言ってしまえば会社でできた友人関係です。
多分、今でも同期会をやったり同期同士仲良くやっているかもしれません。
一括採用された新入社員は在籍年数が同じというだけでなく、
年齢も近いものです。そこで友情も芽生えやすくなるのでしょう。

しかし学生時代の同級生と会社の同期入社では、その中身が全く違います。
昔の年功序列であった場合でも、年数が経てば多少の上下関係になる場合があります。
しかも今の時代なら、平社員と役員みたいな差も起こり得ます。
そんな中で同期同士で飲みにでも行って、上の役職になった人は多分以前と
変わらず付き合っているつもりでも、下の役職のままの人は同期と
飲んでいながらも意外と気を遣っているのかもしれません。

友情を大事にしたいから出世は絶対にしないという人はいないでしょう。
では同調行動の日本人は会社ではどのように生きて行こうとするのでしょうか?

《似たもので群れるか長いものに巻かれるか》

まずは似たような役職で固まり出します。
あまりに出世して同期の中で群を抜いたら、これも同じような役職で
仲良くするか外部の同じような環境の人と仲良くしたりします。
ある程度の役職についた人は人望がある無しにかかわらず人が寄ってきて、
結局ここにも集団が形成される場合があります。
つまり、同じレベルの人と同調するのではなく、
支配的な立場になって同調させるのかもしれませんし、
有望なリーダーの下で心地よく群れる場合もあります。

人と同じ行動をすると安心します。
もっと言うと、多くの人との同じ行動をすると安心します。
多数派に居たいということですね。
随分回りくどい言い方をしていましたが、日本人は群れたがり、
群れの中で歩調を合わせるために同調行動を取ります。
よく言われる “村八分” にならないためです。これが同調圧力でもあります。

《テレワークではどう群れるのか》

さてここでテレワークです。
こんな群れたがる人たちが群れから離れて個人になります。
ここでタイプが分かれます。
群れてないと不安な人、適度に群れたい人、中には群れたくない人もいます。
群れていないと不安な人は、メールをしたりチャットをしたりWebで
顔を見合ったり、このようなことで安心するのかもしれません。

人が群がってくる(と思っている)上司も結局は誰も寄って来ないと不安になります。

群れることが悪いと言っているわけでは無いのですが、同調行動や同調圧力に
よって自分が正しいと思っていることなどを噛み殺して行動するというのが、
よろしくないのではと思います。
人の意見は参考程度にして、自分が正しいと思うことはそれを貫くような
心構えも必要なのではと考えます。

テレワークは「個」を見直す良い機会ではないかと思います。
人に左右されずに自分の意見をまとめてみます。

しかしやはり人は群れることで安心するものでもあります。
自分をしっかりもつことと同時にいろいろなコミュニケーションの手段を活用して
その安心も得ることがよろしいのではと思います。

『沈没船ジョーク』をご存じでしょうか?
豪華客船が沈没しかかっているところに乗客を海に飛び込ませようとしますが、
各国の人を飛び込ませるために放った言葉です。

アメリカ人に対して・・・「飛び込めばヒーローになれますよ」
イタリア人に対して・・・「海で美女が泳いでいますよ」
日本人に対して  ・・・「みなさんはもう飛び込みましたよ」

人との和を大切にしながらも自分をしっかりと持っていただきたいと思います。

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