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業務改善の進め方

「問題の可視化」を「課題解決」へつなげる方法とは

 問題可視化 のイメージ

問題が見えれば改善はできる?

問題が「見える」ことと業務を「改善する」ことは全く次元の違う話です。
ここを混同している人を多く見受けます。

時間をかけて調査をして、散々業務を分析して、業務分析報告書を作成して、
ここで「ゴール!」となってしまっている例が後を絶ちません。

確かに、半年や1年かけて業務を棚卸して、徹底的に分析したりすると、
それから更に改善活動のパワーが残っていないのではと思います。

つまり「業務分析」=「業務改善」と思っている人は決して少なくありません。
「問題さえ見えればいくらでも改善はできる」と言っている人もいます。

まず、業務上の問題とは何でしょうか?
簡単に言ってしまえば、会社が事業を営む上で障害となっている要因と言えるでしょう。
例えば以下のようなことです。

・ミスが多くてお客様のクレームにつながっている
    ↓
・顧客の信頼を失う
    ↓
・売上が下がる

・営業マンの社内処理が多くてお客様へ接する時間が少ない
    ↓
・営業の機会を喪失する
    ↓
・売上が下がる

・残業が多い
    ↓
・残業代が利益を圧迫する
    ↓
・社員が疲弊し作業品質が悪くなる
    ↓
・クレームにつながる

では、これらの問題を解決してみましょう。

ミスが多い ⇒ ミスをなくそう! ・・・どうやって?
営業ができない ⇒ 外に行けるようにしよう! ・・・どうやって?
残業が多い ⇒ 残業をやめよう! ・・・どうやって?

おわかりですよね。
業務上の問題すら見つからない昨今なのですが、
見えたところで解決の術もなく、分析した結果が無駄になり、何も解決されずに
時間だけが経過し、業務分析に費やした時間だけが無駄になります。

問題解決のためにすべきこと

問題を解決するためには課題化するという作業が必要です。
では、問題と課題は何が違うのでしょうか?
これも世の中では混同しがちなことです。

わかりやすい例えで言うと、「夏休みの課題」です。

・夜は早く寝る
・ラジオ体操に毎朝参加する
・毎日親の手伝いをする
・鉄棒の逆上がりができるようにする

では、何故「夜は早く寝る」という課題が生まれたのでしょうか?

「夜寝るのが遅いから」・・・そんなことではないです。

最近成績が下がり気味だ (何故?)
 ⇒ (原因のひとつとして)授業中に眠くて身に入らない(何故?)
 ⇒ (原因として)睡眠時間が短い(何故?)
 ⇒ (原因として)どうしても夜更かししてしまう(何故?)
 ⇒ (原因として)毎日のゲームが止められない 夜のテレビを見るなど

つまり「成績が下がった」から一気に「夜は早く寝る」には行かないのです。
大元の問題があり、それは何が原因でそうなったのか、そうしてそれを解決
するために何をしなければならないかということです。

もちろん、成績の下がった原因は寝不足だけではありません。
他の原因も同じように潰していかなければなりませんが、その中で最も簡単に
解決できそうな課題を選ぶのもひとつの考え方です。

では「夜は早く寝る」という課題が決まりました。
しかし夜更かしの原因が複数あります。
それを実施させるための手段が改善施策です。
・ゲームを処分する
・ゲームの時間を決める
・時間が来たら親にゲームを持って行ってもらう など

これらの中で最適なものを選択することが業務改善です。

まとめ

本日のことは以下にまとめます。

1.問題の原因を探る
2.問題を課題化する
3.課題を実施するための手段(改善施策)を考える

業務改善では、「問題が見えた」後、それをどうするかが求められます。
だからこそ、問題の可視化までの工程はなるべく低負荷・短期間で実現し、改善のための余力を残す必要があります。

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