データ活用のすすめ
データドリブン
最近、データドリブン経営、データドリブンマーケティング、データドリブン開発など、データ・ドリブン○○をよく見聞きする。
データドリブンとは、誰かの主観、組織の一致した空気感といった感覚ではく、しっかりしたデータに基づいて意思決定を行おうというものだ。
これはもう結構前のネタになるが『なんかデータでもあるんすか?』のひろゆき氏の名言も象徴的だ。
「うちの会社って、現場は定量・定性的にしっかり分析してサービス設計するんですが、お偉いさんの主観で一蹴されてしまうことが多いんです」といった声もよく聞く。
データ重視の潮流
データドリブン○○に加え、データサイエンティストという職種もよく見聞きする。
高度なスキルを駆使して様々なデータを分析し、ビジネス課題への解を出すこと、といったことを専門とする職種だ。
日本の労働市場での価値が非常に高まっている(「募集1,000万円〜」も最近よく見る)。
またAI領域においても、データが重要視されているのはよく聞く話ではないだろうか。
AIはデータを大量に読み込ませて処理することを通じて、人間の脳にあたる部分を形成する。
良質なデータを大量に持っていることが”強い脳”を作ることに繋がる。
そう言った意味で、今後も引き続きGoogleやAmazonなどBigTechと呼ばれる巨大企業が、より支配力を強めるような未来が見えはじめている。
こういったBigTechによるデータ中央集権化から自分のデータは自分で持つとするデータ民主化というムーブメントがWeb3.0というワードで巷を騒がせ始めている。
話は少しそれたが、データの重要性は以前よりましてきているのが現状である。
経験重視の功罪
データの重視傾向が世の中的には来ているとはいうものの、一方で現実、特に日本のビジネスの現場に目を向けてみるとどうだろうか。
私自身は、BPECを使った業務の可視化プロジェクトといった形で多種多様な企業をみてきている。
その中では、組織文化として、あるいは担当者個人の素養としてそもそもデータへの意識が高いから故、BPECを使ってまずは見えるかしたいと相談されるケースも多い。
しかし、当社への最初の接触段階で、改善施策をすすめる前提や目的が不明瞭でどうしたら良いか困っているという相談のケースも多い。
後者のケースは、しっかりしたデータがないまま進めれば進めるほど、感覚値の伝言ゲームとなりどんどん情報が劣化され、活動が目的にリーチしない、やり直しが増える、現場の批判が増える、責任問題に発展するなど、どんどん良くない結果に落ちていくことになるだろう。
そのため、まずは定量的・定性的に問題を把握することで、正しい課題形成と正しい改善施策を早急に作りましょうといったところに当然着地する。
一方で、当然データなんかなくともわかるでしょ?という領域もある、というよりそちらの領域のほうが圧倒的に大きい。
また、データをいちいち集めていたら、チャンスを逃してしまうということも当然ある。
熟練者の感覚で現場での事故が回避できることも、創業者のヒラメキで爆発的ヒット商品がうまれたりすることもある。
感覚とデータはどちらも使いようで効果的に使っていくのが良いと考える。
ちなみにBPECは「データを効果的に活用しましょう」というだけではなく、「簡単に」「手早く」「負荷をかけずに」というコンセプトを重視している(手前味噌だが)。
データ活用の可能性
データ活用は使いようと書いたが最後にデータの可能性に触れたい。
冒頭に記載した以外にもたくさんあるだろうが参考までに以下に列挙した。
<データ活用の効能>
①対象の状態を多角的に把握できる
②コニュニケーションのベースとして議論のスタート地点にできる
③積み重ねることで、PDCA活動のような継続性の基点にできる
④高度な分析をすれば人間が気がつけないようなSomething Newを発見できる
⑤その他
このように様々な効能があるが、特に①②③は企業において現場・中間管理・経営判断を共通して繋ぐ重要トピックとなり、データ活用の有用性は非常に高いと考える。
データ活用のスキル
一般社団法人データサイエンティスト協会によればデータサイエンティストのスキル領域には、「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」の3分野が示されている。
出典: https://www.datascientist.or.jp/dskentei/
ここまで専門的に体得するかは別として、このブログを機にデータ活用の重要性・威力や、社会的なデータ重視の流れの把握、翻って自分の仕事におけるデータ活用度の振り返りなどしてみてはどうでしょうか。
Sherpa
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